南アルプス 早川尾根 2011/06/25-26
メンバー： T（CL）、A、（以下入会希望者）R
天候： （25日）曇り、（26日）曇りのち晴れ
タイム：
<06/25>
アルペンプラザ（06:30）→広河原峠（09:00）→早川尾根小屋＝ザックデポ（09:45）→アサヨ峰（12:00）→栗沢山（13:00）→帰幕（16:00）
アルペンプラザ（06:30）→広河原峠（09:00）→早川尾根小屋＝ザックデポ（09:45）→アサヨ峰（12:00）→栗沢山（13:00）→帰幕（16:00）
<06/26>
幕営地（05:00）→白鳳峠（06:15）→高嶺（07:15）→赤抜沢の頭（08:05）→観音岳（09:15）→薬師岳（10:05）→夜叉神峠（14:00）→夜叉神峠登山口（14:30）→バス（14:46）
幕営地（05:00）→白鳳峠（06:15）→高嶺（07:15）→赤抜沢の頭（08:05）→観音岳（09:15）→薬師岳（10:05）→夜叉神峠（14:00）→夜叉神峠登山口（14:30）→バス（14:46）
早川尾根は甲斐駒、仙丈そして白根三山を眼前にする縦走路であることはわかりきっていたが未だ果たせずにいたルートだ。
25日
甲府で降りると20才代と覚しき女性が声をかけてき、広河原までの同行を申し出てきた。4:00発の早朝バスが運行されてない今回はタクシーに頼らざるを得ないこともあり、同乗人数の増加は願ってもないことだった。
声をかけてきたタクシードライバーと4:30に駅階段下で待ち合わせることにして寝場所にザックを運んだが折悪しの雨のために駅構内に寝床を移す。そこは若いひとたちが思い思いの姿で横になっている所で、かなり蒸し暑い場所ではあった。が、寝不足の身が眠りに落ちるのは時間の問題だった。
広河原で北岳に向かう彼女と別れ北沢峠への道を辿る。北沢峠への始発バス9:00までの約3時間をむだに過ごしたくなかったこともあり早川尾根へは広河原峠に至る西広河原沢と決めていた。
広河原沢の取付きの踏み跡は薄く、果たしてこれでいいのかと疑念がわくほどだったが、やがて明瞭な踏み跡が現れ不安は払拭される。樹林帯は薄暗く、先程のわずかな青空も消えてしまっている。広河原峠直前のぽっかり空いた小さな草原（くさはら）は一服の清涼剤を提供してくれて安らかな気分にしてくれた。
「峠」はいいところだ。目の前にずっと向こうの人里を展開させていて、やっぱり山に来たことを実感させてくれる。明るい陽光に照らされているところは韮崎から小淵沢辺りのはずだ。しばし一本を立てた後は約40分の行程の早川尾根小屋に向かう。癪に触るがRの足取りに歩調を合わせるのが若干辛い。
早川尾根小屋は全体的に黒に染められていて陰鬱な感じがする小屋だ。三人の合羽と行動食をRのザックに入れて栗沢山に向かう。アサヨは早川尾根上で最高標高を呈しているところでもあるのであわやの期待があったが今日の天候では諦めざるを得ない。雨こそ降らないものの対岸の山並みの中腹以上はガスにつつまれている。アサヨからの栗沢山は手が届くほどの距離にあり目の前にピークを見せている。栗沢山から見るアサヨもそうだったがアサヨから見る栗沢山もヤブ山に見える。実際には両峰とも大きな岩が覆う頂上ではある。栗沢山では岩陰に身を寄せて風をよけながら行動食をとった。
栗沢山からの帰途は雲行きがいよいよ怪しくなり、途中合羽を羽織り早川尾根小屋へと急いだ。アサヨからの下りでルートを見失ったのはご愛敬か。一時間程度ロスしたがアサヨに戻ると見失うことがないほどの立派な踏み跡が続いている。
夕食はAお得意のカレーだ。生大蒜の香りが心地いい。米はもちろんアルファ米ではない。
寝返りのために眼を覚ましたのか、目が覚めたから寝返ったのかはわからないが夜半に二度目を覚ました。
26日
翌朝の早立ちにはRのスピードに懸念していたが、彼女にも疲れが残っていたのかスムーズについて行けた。それとも遠慮してくれていたのかもしれない。
高嶺頂上付近から岩稜の様相になるがやせ尾根ではないし気遣いはない。前方には特異な岩峰を頂いている地蔵、その先にどっしりした薬師が控えている。
地蔵からは今朝夜叉神からの入山者が列をなして蠢いてくる。高嶺までの静かな雰囲気は一変してしまう。上の方から「三人が登ってくるので待機していましょう」というような声が聞こえる。
南御室小屋で長めの一本を入れてたらふく水を飲む。積雪期に「がんばらない山行」の一泊の地としてはいいところで、早川尾根小屋の十倍くらい広いぽっかり空いたところだ。
夜叉神峠までの所要時間を地図で確認すると40分とある。14:00台のバスにも十分間に合う時刻だ。この辺りからは青空に恵まれるようになり、いくつかの気分のいい場所を経ながら余裕をもった歩みになった。樹林帯を抜けると一軒家があらわれ「夜叉神峠です」とRの声。エッ、夜叉神峠はアスファルトの道のはず。地図で確認するとアスファルトの地は夜叉神峠登山口である。そこまではさらに40分必要だとのこと。勘違いに話が違うと腕を振るってもなんの足しにもならない。実際に登山口まで40分かかるのだ。40分かけてギリギリバスに間に合う時間だ。これに乗りたい一心で夜叉神峠小屋を後にする。40分の行程を23分で登山口に到着した。
缶ビールを飲み干さないうちにバスが来て車中の人となった。（T）
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