八ヶ岳 赤岳 天狗尾根 2010/01/23-24
メンバー: T(CL)、P
天候: 晴れ
タイム: 記録せず
Tさんはスキーをかついで八ツ独特の風に吹き飛ばされた時以来で数十年ぶり、私は単独ノーザイルで抜けた時以来で8年ぶりの天狗尾根。土日で西側へ抜ける予定ということと、軽量化のために(実際のところは、過去の経験から舐めていたのだが)、ザイルなしで向かった。しかし、雪が少なかったせいか、以前の様子とは一変。結構しんどい山行だった。
初日は、樹林帯が終わり小岩峰帯が始まるカニのはさみまであと1ピッチというところにあった絶好のテントサイトまで。地獄谷に入っているのはわれわれのほかに2人パーティが先行して権現東稜か旭東稜へ入っている様子。天狗尾根へのトレースはなく、想定外の軽いラッセルとなった。
小岩峰帯にあるリッジの左をトラバースする箇所は思いのほかいやらしく、トラバースの途中でリッジへ直登を試みたが断念し左上したのだが、ノーザイルではかなりしびれた。やはり、トラバースを始めるところからすぐにリッジへ上がったほうが無難だろう。ちょっと被っているように見えるが。
大天狗は右から基部を捲いてハイマツ帯を上がる考えだったが、雪が少なく基部の回り込みがこれまたいやらしいので、残置シュリンゲがぶら下っていた基部の右寄りを上のテラスまで直登。5m程度なのだが、微妙なバランスを要求される上、浮いている岩があってかなりいやらしい。取りついている最中にTさんのアイゼンが外れた。仕方なく外して安定している先のテラスまで放り投げ、完全な岩登り。凍っていないだけにアイゼンがない方が快適だった。
やはりザイルはあった方がいい。しかし、ザイルを持っていって使っていたら土日では戻ってこれなかったのではないか。結局は時間の都合上、主稜線に出てから赤岳には寄らずにショートカットして文三郎道を下山。美濃戸口発茅野行最終のバスには40分ほどの余裕をもって間に合った。(P)